今回は、生前整理の中でも重要な「財産の整理」についてご案内します。
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遺産相続をスムーズに進め、相続人同士でトラブルを起こさないためにも、不要な財産の断捨離と共に、家族が管理しやすいよう整理・集約しておくと良いでしょう。
財産の整理についてのポイントをご紹介します。
財産を書き出してみましょう
所有している財産を一覧にして「財産目録」を作ります。
不動産・預貯金・保険といったプラスの財産だけでなく、借金や負債などのマイナスの財産も含まれます。
また、相続税の負担も考慮しながら、遺産の分割方法・割合も含め定期的に見直す事も大事です。
預貯金
クレジットカード・公共料金などの引き落とし口座をまとめるなど、不要な口座は解約し、万が一の際、遺族や相続人がすぐに分かるように情報を整理しておきましょう。
2018年1月に施行された休眠預金等活用法により、10年以上取引がなく名義人と連絡が取れない口座は、国が徴収することができることになりました。
口座の変更・解約を家族が行う場合、必要書類の準備や提出に手間と時間が掛かってしまいますし、支出をまとめることにより、確認も楽になり把握もしやすくなります。
また、ネット銀行の口座も忘れずに整理しておきましょう。
通帳レスが多いネット銀行をFX取引で利用していて、家族の知らないところでいつの間にか損失が増えてしまう可能性もあるので、注意が必要です。
不動産
分割の難しい不動産は、相続税が高い場合や現金納付が出来ないなど相続人の負担になる可能性もあるため、相続税が課される場合の配慮も必要です。
使用していない不動産がある場合、以降の維持・管理についても検討し、場合によっては売却・現金化を検討しても良いかもしれません。気になる不動産がある場合は、不動産売却査定などを活用してみると良いでしょう。
また、誰に何を遺すか決まっている場合は、生きているうちに贈与する生前贈与があります。司法書士などに生前贈与(贈与税)と相続(相続税)を比較してもらい、参考にしてみてはどうでしょうか。
動産
動産には、自動車・バイク・電化製品・家具・洋服・貴金属・宝石類・美術品・骨董品・ゴルフ/リゾート会員権などがあります。
預貯金・不動産以外にも高価なものは相続の対象になるため、購入先・金額・維持管理方法・相談先などをリスト化し、契約書・保証書・鑑定書などの関連資料はまとめておくと良いでしょう。
遺されたご家族が価値を知らずに処分してしまうこともあるようなので、価値が不明な場合は専門業者へ査定依頼するなどして整理しておきましょう。
美術品・骨董品など、保管状況などによっては価値が下がってしまう場合もございます。相続を希望されるご家族がいらっしゃらない場合は、売却することも検討しておきましょう。
生命保険
生命保険は相続税対策として利用できることもあり、複数の生命保険に加入されている方も多いかと思います。
保険商品は、ライフステージや状況によって見直す必要もあります。現在加入している生命保険はご自身の状況にあっているか再検討しながら、保障内容を確認・整理しておきましょう。
有価証券
株・国債などの有価証券は、日々価格が変動するため、定期的に運用状況をチェックしておきましょう。
ペーパーレス化されている場合もあるため、種類・名称・担当者・連絡先・取引金融機関の口座などリスト化しておくと便利です。
不動産同様、均等に分割するのが難しく、相続手続に手間がかかり現金化に時間のかかるケースもあります。場合によっては売却・現金化を検討しても良いかもしれません。
公的年金
国民年金や厚生年金などの公的年金は65歳から支給されます。加入状況や金額は、年金定期便で確認ができます。
残された時間を有意義に過ごすためにも生活設計の基本となりますので、月々の入金額をきちんと把握し、必要に応じて手続きを行いましょう。
マイナスの財産
借金・クレジットカード・住宅ローン・自動車ローン・医療費などの借入金や、家賃・未払い税金・連帯保証人など、マイナスの財産もご家族が引き継ぐことになります。
相続の際に混乱しないよう、マイナスの財産についても、しっかりと把握・整理しておきましょう。
もちろん、ご自身が元気なうちにできるだけ清算しておくのも大切ですが、多重債務になっている場合などは、借り換え・おまとめローンを利用して債務を整理し、管理・返済しやすい状態にする事もご検討ください。
ご家族に伝えましょう
自由に書くことが出来るエンディングノートは、自分の想いや考えを家族に託すことができ、葬儀や財産の事だけでなく、生前の介護や医療についてなどの希望も伝えられます。
遺言書は、財産を持つ人が死後に財産をどう分けるか、誰に実行してほしいかの意思を明記した書面で、法的効力があります。
遺産相続をスムーズに進め、遺されたご家族に遺志をきちんと伝えるためにも、財産については遺言書を作成する事をおすすめします。
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財産以外の生前整理については終活ガイド【生前整理(断捨離)】で案内しております。
遺言書を作成した方が良い方や遺言書の種類・注意点は終活ガイド【遺言書】でまとめておりますので、ご参考いただければ幸いです。
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